葬儀・葬式、家族葬にて喪主の選び方|コラム(葬儀・葬式のお役立ち情報)|姫路市・太子町で葬式、葬儀、家族葬なら名古山葬儀式場、筑紫の丘斎場の受付窓口であるプライベートセレモニー

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公開日:2023.03.17 / 更新日:2025.09.08

葬儀・葬式、家族葬にて喪主の選び方

葬儀・家族葬の喪主の選び方から役割、注意点まで徹底解説

「喪主って誰がやるの?」「何をすればいいの?」突然の訃報に際し、葬儀や家族葬における喪主の役割や決め方に不安を感じる方は少なくありません。この記事では、喪主の「選び方」から、具体的な役割と責任、準備、そして心構え、さらには家族葬ならではの注意点まで、喪主が知るべき情報を網羅的に解説します。この記事を読めば、喪主として自信を持って故人を見送るための道筋が明確になり、不安なく務め上げられるでしょう。

1. 喪主とは?その役割と責任

葬儀や家族葬において、喪主は故人の遺族を代表し、葬儀全体を取り仕切る最も重要な役割を担う人物です。故人を偲び、滞りなく葬儀を執り行うために中心となって動きます。その役割は多岐にわたり、葬儀の準備から当日、そして葬儀後の手続きに至るまで、様々な場面で責任を負うことになります。

多くの場合、喪主は故人との関係が最も深い方が務めますが、その決定には故人の遺志や家族の状況、地域の慣習などが考慮されます。この章では、喪主の基本的な定義と、混同されがちな施主との違い、そして喪主が果たすべき基本的な役割と責任について詳しく解説します。

1.1 喪主と施主の違いを理解する

葬儀において「喪主」と「施主」という言葉を耳にすることがありますが、これらは異なる役割を指します。両者の違いを理解することは、葬儀を円滑に進める上で非常に重要です。

役割 喪主 施主
主な役割 遺族の代表として葬儀全体を取り仕切る 葬儀にかかる費用を負担する
責任範囲 葬儀の企画、手配、参列者対応、決定権の行使など、精神的・実務的な責任 お布施や葬儀費用全般の支払いなど、金銭的な責任
代表例 故人の配偶者、長男、親など血縁の深い方 喪主が兼ねることが多い。社葬の場合は企業などが担うこともある
関係性 故人を弔う儀式の中心人物 葬儀を経済的に支える人物

このように、喪主は「故人を弔い、遺族を代表して葬儀を取り仕切る人」であるのに対し、施主は「葬儀にかかる費用(お布施を含む)を負担する人」を指します。一般的な家族葬や個人葬では、喪主が施主の役割も兼ねることがほとんどですが、社葬のように企業が葬儀費用を負担する場合には、故人の遺族が喪主を、企業が施主を務めるなど、両者が異なるケースもあります。

1.2 喪主が担う基本的な役割と責任

喪主は、故人のご逝去から葬儀・葬式、そしてその後の手続きに至るまで、非常に広範な役割と責任を担います。ここでは、喪主が果たすべき基本的な役割と責任についてご紹介します。

まず、喪主は故人の遺志を尊重し、遺族の意見をまとめながら葬儀の形式や内容を決定する中心的な役割を担います。葬儀社との打ち合わせ、僧侶や参列者への対応、挨拶など、あらゆる場面で遺族の代表として行動します。

具体的な役割としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 葬儀全体の進行管理と指揮
  • 葬儀社や僧侶との連絡・調整
  • 参列者への挨拶や対応
  • 香典の受け取りと管理
  • 葬儀に関する最終的な意思決定

これらの実務的な役割に加え、喪主には精神的な責任も伴います。大切な方を亡くした悲しみの中で、遺族をまとめ、故人を偲ぶ場を滞りなく提供するという重責を担うことになります。そのため、喪主を務める方は、自身の心身の健康にも配慮し、周囲のサポートを積極的に求めることが重要となります。

喪主の具体的なタスクについては、次章以降でさらに詳しく解説していきます。

2. 誰が喪主になる?喪主の決め方と候補者の優先順位

葬儀や家族葬において、喪主は故人を代表し、葬儀全体を取り仕切る重要な役割を担います。そのため、誰が喪主を務めるかは、故人様のご家族や親族間で慎重に話し合い、適任者を選ぶのが一般的です。

喪主は、葬儀の準備から段取り、参列者への挨拶など、多岐にわたる業務をこなすため、候補者の年齢や健康状態、精神的な負担なども考慮する必要があります。また、過去に喪主のご経験がある方は、よりスムーズに葬儀を執り行える可能性もあるため、そうした点も考慮材料の一つとなるでしょう。

2.1 故人の遺志が優先される場合

喪主の選定において、最も尊重されるべきは故人自身の遺志です。故人が生前に遺言書やエンディングノートなどで、誰に喪主を務めてほしいかを明記していた場合は、その意思が最優先されます。

法的な効力を持つ遺言書はもちろん、法的な拘束力はないものの、故人の思いが記されたエンディングノートなども、遺族にとっては故人の意思を尊重する上で重要な指針となります。故人の生前の希望を尊重することで、遺族間のトラブルを避け、故人にとっても安らかな旅立ちを願うことにつながります。

2.2 一般的な血縁関係による喪主の選び方

故人の遺志が不明な場合や、特に指定がない場合は、一般的に故人との関係性の深さ、特に血縁関係を基に喪主を決定します。日本の葬儀における慣習では、故人に最も近い血縁者が喪主を務めることが多く、以下の優先順位が目安となります。

優先順位 喪主の候補者 補足事項
第1位 故人の配偶者 故人の妻または夫が最優先されます。
第2位 故人の長男 配偶者が高齢や病気で務められない場合や、故人が独身の場合に候補となります。
第3位 故人の長女または直系の男子 長男がいない、または務められない場合に、長女や次男以降の男子が候補となります。
第4位 故人の次女または直系の女子 男子がいない、または務められない場合に、次女以降の女子が候補となります。
第5位 故人の両親 故人が未婚で子がなく、かつ両親がご存命の場合に候補となります。
第6位 故人の兄弟姉妹 上記に該当する方がいない場合に、兄弟姉妹が候補となります。

この優先順位はあくまで一般的な目安であり、地域や家庭の慣習、遺族間の話し合いによって柔軟に決定されるべきものです。例えば、長男が遠方に住んでいる、または健康上の理由で喪主を務めることが難しい場合などは、次男や長女が務めることも少なくありません。

2.3 故人に血縁者がいない場合の対応

故人に配偶者や血縁者がいない、または血縁者がいても高齢や病気で喪主を務めることが困難な場合、あるいは辞退された場合には、血縁者に限定されない形で喪主を選定することになります。

このようなケースでは、故人と生前に親交の深かった友人や知人、内縁の配偶者などが喪主を務めることがあります。また、故人に成年後見人がいた場合は、後見人が喪主の役割を担うこともあります。

さらに、故人が特定の宗教に帰依していた場合は、その寺院や教会関係者が喪主の代行を務める、あるいは葬儀の進行に協力してくれるケースもあります。身寄りのない方の場合は、故人が生前利用していた福祉施設の関係者や、場合によっては自治体が葬儀の手配を行うこともあります。誰が喪主となるか迷う場合は、葬儀社や専門家への相談が解決への近道となります。

3. 喪主が担う具体的な役割とタスク

喪主は、故人の逝去から葬儀・葬式、そしてその後の諸手続きに至るまで、多岐にわたる重要な役割と責任を担います。ここでは、喪主が具体的にどのようなタスクを遂行していくのかを、時系列に沿って詳しく解説します。

3.1 葬儀・葬式前の準備と手配

故人が亡くなられてから葬儀・葬式を執り行うまでの期間は非常に短く、喪主には迅速かつ的確な判断が求められます。この段階での準備が、滞りなく葬儀を進めるための基盤となります。

3.1.1 故人の逝去確認から安置

医師による死亡確認が行われた後、故人は病院から自宅、または葬儀社の安置施設へと搬送されます。喪主は、この搬送の手配を行い、故人が安らかに過ごせるよう手配します。自宅に安置する場合は、布団の準備や枕飾りの設置なども行います。

3.1.2 葬儀社の選定と打ち合わせ

葬儀社は、葬儀・葬式全般をサポートしてくれる重要なパートナーです。喪主は、複数の葬儀社から見積もりを取り、サービス内容や費用を比較検討して、信頼できる葬儀社を選定します。選定後は、担当者と詳細な打ち合わせを行い、葬儀の形式、日程、場所、費用などを決定していきます。

3.1.3 葬儀形式の決定と内容の検討

葬儀形式は、故人の遺志や家族の意向、予算などに基づいて決定されます。主な形式としては、家族葬、一般葬、一日葬、直葬などがあります。喪主は、参列者の範囲や規模、宗教・宗派の有無などを考慮し、最適な形式を選びます。また、祭壇の飾り付け、棺の種類、供花・供物の手配なども葬儀社と相談しながら決めていきます。

3.1.4 日程調整と関係者への連絡

葬儀・葬式の日程は、火葬場の空き状況、僧侶や宗教者の都合、参列者の集まりやすさなどを考慮して決定します。日程が決まり次第、喪主は親族、故人の友人・知人、職場関係者など、関係者への連絡を行います。連絡の際には、故人の氏名、日時、場所、葬儀形式(家族葬であることなど)を明確に伝えます。

3.1.5 死亡届の提出と火葬許可証の取得

故人の逝去後7日以内に、役所へ死亡届を提出する必要があります。通常、この手続きは葬儀社が代行してくれますが、喪主は必要な情報を提供し、書類の確認を行います。死亡届が受理されると、火葬許可証が発行され、火葬を行うことができるようになります。この許可証がないと火葬はできませんので、非常に重要な手続きです。

3.1.6 遺影写真の準備

故人の人柄が偲ばれるような、生前の写真の中から遺影を選びます。ピントが合っていて、故人の表情がよくわかるものを選ぶのが一般的です。葬儀社に渡せば、適切なサイズに加工して準備してくれます。

3.1.7 会葬礼状・香典返しの準備

参列者への感謝の気持ちを伝える会葬礼状や、香典をいただいた方へのお礼となる香典返しについても、葬儀社と相談して準備を進めます。家族葬の場合、香典を辞退することもありますが、その旨を会葬礼状に記載するなどの配慮が必要です。

3.1.8 宗教者(僧侶、神父、牧師など)との連絡・手配

宗教儀式を伴う葬儀の場合、喪主は菩提寺の僧侶や、故人が信仰していた宗教の宗教者へ連絡を取り、読経や説教、祈りなどを依頼します。日程や時間、お布施(謝礼)についてもこの段階で確認し、手配を行います。

これらの準備と手配は、喪主が中心となって進めますが、一人で抱え込まず、家族や親族、葬儀社の協力を得ながら進めることが重要です。

3.2 葬儀・葬式当日の進行と参列者対応

葬儀・葬式当日は、喪主が遺族の代表として、参列者への対応や儀式の進行に深く関わります。故人との最後のお別れの時間を、滞りなく、そして心穏やかに過ごせるよう努めます。

3.2.1 受付・案内

参列者が到着したら、受付での記帳や香典の受け取り、会場への案内などが行われます。喪主自身が受付に立つことは稀ですが、受付担当者への指示や、必要に応じて参列者への挨拶を行います。家族葬の場合は、受付を設けず、参列者との個別対応に徹することもあります。

3.2.2 開式・閉式の挨拶

通夜や葬儀・告別式の開式時と閉式時には、喪主が遺族を代表して参列者への感謝の言葉を述べます。故人との関係性や、生前のエピソードなどを交えながら、心を込めて挨拶をします。家族葬の場合でも、参列してくれた親族や近しい友人への感謝の気持ちを伝えます。

3.2.3 弔問客への対応

弔問に訪れた方々に対しては、感謝の気持ちを伝え、必要に応じて故人の思い出話などを交わしながら対応します。特に家族葬の場合は、参列者が少ない分、一人ひとりに丁寧に対応する時間が生まれるため、故人との思い出を分かち合う貴重な機会となります。

3.2.4 通夜・葬儀・告別式の進行管理

通夜、葬儀、告別式といった一連の儀式は、葬儀社のスタッフが中心となって進行しますが、喪主は全体の流れを把握し、指示に従って行動します。焼香の順番やタイミング、移動の指示など、喪主が率先して動くことで、スムーズな進行につながります。

3.2.5 出棺・火葬への立ち会い

告別式の後、故人を棺に納め、霊柩車で火葬場へと運びます。喪主は、棺を運ぶ手伝いをしたり、霊柩車に同乗して火葬場へ向かいます。火葬場では、故人との最後のお別れの後、火葬に立ち会い、収骨を行います。この一連の儀式は、故人を見送る上で非常に重要な時間となります。

3.2.6 精進落としなどの会食手配と挨拶

火葬後や告別式後に、参列者や宗教者に対して精進落としなどの会食を振る舞うことがあります。喪主は、会食の場を設ける場合はその手配を行い、開宴時と閉宴時に感謝の挨拶を述べます。参列者へのねぎらいの気持ちを伝える大切な機会です。

当日は心身ともに疲労が大きいため、事前に葬儀社と打ち合わせを綿密に行い、不明な点や不安な点はその都度確認しておくことが大切です。

3.3 葬儀・葬式後の手続きと挨拶

葬儀・葬式が終わった後も、喪主の役割は続きます。故人の死に伴う様々な手続きや、お世話になった方々への挨拶など、滞りなく行うべきタスクが数多くあります。

3.3.1 香典返しの手配

葬儀で香典をいただいた方々へは、「香典返し」としてお礼の品を贈るのが一般的です。香典返しは、四十九日法要の後、忌明けの挨拶状とともに送ることが多いですが、最近では当日返しを行うケースも増えています。喪主は、いただいた香典の金額に応じて品物を選び、発送の手配を行います。

3.3.2 四十九日法要などの手配

故人が亡くなられてから49日目に行われる「四十九日法要」は、故人の魂が次の世界へ旅立つとされる重要な節目です。喪主は、僧侶との日程調整、会場の手配(自宅、寺院、法要会館など)、参列者への案内、会食の手配などを行います。また、納骨の時期もこの法要に合わせて検討することが多いです。

3.3.3 遺産相続に関する手続き

故人が遺言を残していた場合はその内容に従いますが、そうでない場合は、遺族間で遺産分割協議を行い、相続手続きを進めます。預貯金の解約、不動産の名義変更、有価証券の移管など、多岐にわたる手続きが必要です。複雑な場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することも検討しましょう。

3.3.4 各種名義変更

故人名義の様々な契約や登録について、名義変更や解約の手続きが必要です。主なものとしては、以下の表にまとめたような項目が挙げられます。

手続き項目 内容 主な提出先・連絡先
金融機関 預貯金の解約・名義変更 銀行、信用金庫、郵便局など
不動産 土地・建物の名義変更(相続登記) 法務局
自動車 車両の名義変更・抹消登録 運輸支局、軽自動車検査協会
年金 年金受給停止、遺族年金申請 年金事務所
保険 生命保険、医療保険などの請求 各保険会社
公共料金 電気、ガス、水道、電話などの契約変更・解約 各供給会社
携帯電話・インターネット 契約変更・解約 各通信事業者
クレジットカード 解約 各カード会社

これらの手続きは期限が設けられているものも多いため、早めにリストアップし、計画的に進めることが重要です。不明な点は、各機関に問い合わせるか、専門家のサポートを求めることをお勧めします。

3.3.5 お礼参り・挨拶回り

葬儀でお世話になった方々、例えば近隣住民、故人の親しい友人、職場関係者、そして葬儀社や宗教者へは、後日改めてお礼の挨拶に伺うのが丁寧な対応です。直接訪問が難しい場合は、電話や手紙でお礼を伝えます。特に宗教者へは、四十九日法要の際などにお布施とともに改めて感謝の意を伝えることが多いです。

これらの葬儀後のタスクは、喪主にとって精神的にも肉体的にも負担が大きいものです。一人で抱え込まず、家族や親族と協力し、必要に応じて専門家の助けを借りながら進めることが大切です。

4. 喪主を務める上での心構えと注意点

喪主は、故人様を失った悲しみの中、葬儀・葬式の準備から当日、そしてその後の手続きまで、多岐にわたる役割を担うことになります。この重責を果たすためには、心身ともに健康な状態で臨むことが不可欠です。ここでは、喪主を務める上での心構えと、事前に知っておきたい注意点について解説します。

4.1 心身の健康を保つことの重要性

故人様を亡くされた直後は、深い悲しみや喪失感に苛まれる時期です。加えて、葬儀・葬式の準備や進行における精神的・肉体的な負担は計り知れません。喪主として責任感から無理をしてしまいがちですが、ご自身の心身の健康を最優先に考えることが大切です。

睡眠不足や食事の偏りは体調を崩す原因となります。可能な限り、十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。また、短時間でも良いので休憩を取り、心を落ち着かせる時間を持つことも重要です。体調を崩してしまうと、肝心な葬儀の進行に支障をきたすだけでなく、周囲に心配をかけてしまうことにもなりかねません。

完璧を目指す必要はありません。喪主の役割は多岐にわたりますが、すべてを一人で抱え込まず、できる範囲で進めるという心構えが大切です。

4.2 周囲の協力とサポートを得る方法

喪主の役割は非常に広範であり、一人ですべてをこなすのは困難です。家族、親族、友人、そして葬儀社の専門スタッフなど、周囲の協力を積極的に得ることで、負担を軽減し、円滑な葬儀・葬式を執り行うことができます。

具体的な役割分担を明確にすることが、スムーズな進行の鍵となります。例えば、以下のようなタスクは、周囲に協力を依頼しやすいでしょう。

  • 参列者の受付、香典の管理
  • 供花・供物の手配や管理
  • 会食の手配や準備
  • 親族や遠方からの参列者への連絡、案内
  • 当日の会場案内や誘導
  • 子供の世話

遠慮せずに助けを求めることは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、周囲の人々も「何か手伝いたい」と思っていることが多いものです。具体的な依頼をすることで、協力者も動きやすくなります。葬儀社のスタッフは、葬儀全般のプロフェッショナルです。わからないことや困ったことがあれば、すぐに相談し、適切なサポートを受けましょう。

4.3 困った時に相談できる窓口

葬儀・葬式に関する疑問や、喪主としての役割の中で生じる様々な問題は、一人で抱え込まず、適切な窓口に相談することが重要です。以下に、主な相談先とその内容をまとめました。

相談窓口 相談内容の例
葬儀社 葬儀・家族葬のプラン、費用、日程調整、会場設営、搬送、故人様の安置、役所への手続き代行、返礼品・供花の手配、マナーやしきたり、その他葬儀全般に関わること。
僧侶・宗教者 読経や戒名、法要の相談、宗教的な儀式の意味、供養の方法、お布施に関する疑問など。
行政機関(市区町村役場) 死亡届の提出、火葬許可証の発行、健康保険・年金の手続き、遺族年金や埋葬料の申請、住民票の抹消など。
専門家(弁護士、税理士、司法書士など) 相続問題、遺産分割協議、遺言書の検認、相続税の申告、不動産の名義変更、法的な手続きに関する相談など。
グリーフケア団体 故人様を亡くした悲しみや喪失感に対する心のケア、同じ経験を持つ人との交流、精神的なサポートなど。

これらの窓口を適切に活用することで、喪主としての負担を軽減し、安心して故人様をお見送りすることができます。特に葬儀社は、葬儀に関するあらゆる疑問や困り事に対応してくれる最も身近な存在です。疑問点があれば、些細なことでも遠慮なく相談しましょう。

5. 家族葬における喪主の役割と一般的な葬儀との違い

家族葬は、故人と特に親しいごく少数の親族や友人のみで執り行われる葬儀形式です。近年、そのプライベートな空間で故人とゆっくりお別れできるという特性から、選択する方が増えています。喪主の基本的な役割は、葬儀全体の統括、遺族の代表としての参列者対応など、一般的な葬儀と共通しますが、家族葬ならではの配慮や判断が求められる場面が多く存在します。

5.1 家族葬ならではの喪主の役割

家族葬における喪主の役割は、その規模の小ささゆえに、より個別の状況に応じた柔軟な対応が求められます。特に以下の点において、一般的な葬儀の喪主とは異なる、あるいはより深い配慮が必要となります。

  • 参列者の範囲決定と調整:家族葬では、誰を参列者として招き、誰には参列を辞退してもらうのか、その線引きが最も重要かつデリケートな喪主の役割となります。親族間での意見のすり合わせや、故人の生前の交友関係を考慮し、後々のトラブルを避けるための丁寧な調整が求められます。
  • 故人との別れの時間の重視:形式的な進行よりも、故人との最期の時間を大切にすることに重きが置かれます。喪主は、遺族が故人と向き合い、ゆっくりと別れを惜しめるような、温かくパーソナルな空間を創り出すことを意識する必要があります。
  • 葬儀内容の個別化:一般的な葬儀では定型的な流れが多いですが、家族葬では故人の遺志や遺族の希望を最大限に反映させた、オーダーメイドの葬儀を企画しやすいのが特徴です。喪主は、故人の人柄を偲ぶ演出や、遺族の想いを込めた進行を葬儀社と相談しながら具体化する役割を担います。
  • 費用負担の明確化:参列者が少ないため、香典収入がほとんど期待できません。そのため、喪主や遺族が葬儀費用全額を負担するケースが一般的です。喪主は、事前に葬儀費用について親族間で十分に話し合い、費用の分担や準備を明確にする責任があります。

5.2 規模が小さいからこその注意点

家族葬は規模が小さい分、喪主の負担が軽減されると思われがちですが、実際には異なる側面での注意が必要となります。特に、外部への配慮とコミュニケーションが重要になります。

  • 訃報連絡のタイミングと方法:参列を辞退してもらう方々への配慮として、葬儀後に事後報告を行う場合、その旨を丁寧に伝える必要があります。訃報の範囲を限定することで、意図せず関係者を傷つけたり、後で知った方からの不満が生じたりしないよう、喪主は細心の注意を払う必要があります。
  • 香典辞退の意向伝達:家族葬では香典を辞退するケースも多く見られます。喪主は、香典辞退の意向がある場合、その旨を明確に、かつ失礼のない形で参列者や関係者に伝える必要があります。これにより、参列者が戸惑うことなく、故人を偲ぶことに集中できる環境を整えます。
  • 葬儀後の対応:一般的な葬儀に比べて、香典返しや挨拶回りを簡素化したり、省略したりすることが可能です。しかし、喪主は、それでも感謝の気持ちを伝えるべき相手には、個別の連絡や挨拶を行うなど、丁寧な対応を心がける必要があります。
  • 外部からの理解と説明:家族葬を選択した理由や、葬儀の形式について、親族や故人の関係者から質問を受けることがあります。喪主は、その際に冷静かつ丁寧に説明し、家族葬への理解を得るためのコミュニケーション能力が求められます。

以下に、家族葬と一般的な葬儀における喪主の役割の違いを比較表で示します。

項目 家族葬における喪主の役割 一般的な葬儀における喪主の役割
参列者の範囲 ごく近しい親族・友人に限定し、選定と調整が最重要。 広く訃報を伝え、故人の交友関係全体を考慮。
訃報連絡 参列者以外には、葬儀後に事後報告を行うケースが多い。丁寧な説明が必須。 葬儀前に広く訃報を伝え、参列を募る。
葬儀費用 香典収入が少ないため、喪主・遺族が全額負担する前提で計画。 香典収入を費用の一部に充てることが一般的。
香典 香典辞退の意向を明確に伝えることが多い。 香典を受け取り、香典返しを行うのが一般的。
葬儀の雰囲気 故人や遺族の意向を反映したパーソナルで温かい空間作りを重視。 伝統やしきたりに則った、より公的な儀式としての側面が強い。
喪主の主な焦点 遺族の心情と故人への想いを最優先し、形式よりも内容を重視。 社会的な体裁と儀礼を重んじ、滞りない進行を重視。

家族葬の喪主は、これらの違いを理解し、故人の意思と遺族の気持ちを尊重しながら、適切な判断と行動をすることが求められます。

6. まとめ

喪主は故人を見送る上で中心的な役割を担い、その責任は多岐にわたります。故人の遺志や血縁関係を尊重し、喪主を明確に選定することが重要です。葬儀の準備から当日、事後の手続きまで多くのタスクがありますが、これらを一人で抱え込まず、家族や親族、そして葬儀社の協力を積極的に得ることが円滑な進行の鍵となります。心身の健康を保ち、必要に応じて専門家や相談窓口を活用しましょう。家族葬においても喪主の役割は同様に重要であり、規模に応じた細やかな配慮が求められます。適切な準備と周囲との連携こそが、後悔のないお見送りを実現する上で不可欠な結論と言えるでしょう。

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